2011年5月17日火曜日

虚空鈴慕(こくうれいぼ)



少々遅れての報告ですが、15日(日)の午後、早稲田スコットホール
ギャラリーで開催中の松崎桂子さん「彩の世界 - 日本画・貝絵展示会」
の会場では、長男・雄さんによる尺八の生演奏が行われました。

聴かせていただいたのは、「虚空鈴慕」(こくうれいぼ)という大曲。
松崎雄さんからは、禅宗の宗祖・普化が昇天した際、天から降ってきた
鈴の音を写し取ったものと伺いました。禅宗におけるレクイエムという
ことでしょうか。実に深いものを感じさせられた演奏でした。

「虚空鈴慕」とネット検索したところ、以下のような解説を発見。
“普化を宗祖とする虚無僧は人々の前で尺八を吹き、奇行を残して韜晦
する。この奇行には意味がある。普化の奇行を臨済が理解していたから。
そして虚無僧はただ尺八の音だけを残して去る。虚無僧は、普通の禅僧
のように座禅をしたり、禅問答をしたり、民衆に説法をしたり、法事を
したりする必要はない。ただ、尺八の音の中にすべての教えが込められ
ているということで、普化の鈴の音を移したものだからであろう。
「一音成仏」という思想…”。

とかく、ごちゃごちゃ言いがちなキリスト教… 
それに対して、“尺八の音の中にすべての教えが込められているという”
「一音成仏」の思想。もう少し深めてみたいと感じています。

〈下の写真は、尺八の楽譜〉



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